アメリカの大学での学習2018-04-16

日本の大学選定では、入学難易度がかなり重要な位置を占めますが、アメリカの大学選択はランキングデータの果たす役割は、それほど重視されないように思います。

日本とは違いアメリカの場合、ボーディングスクール(高校)とリベラルアーツ系の大学は学びのスタイルや寮生活などが共通するところがかなりあると思います。地理的にもボーディングスクールとリベラルアーツ系の大学はアメリカの東海岸地方にとても多くあります。
ボーディングスクールからリベラルアーツ系の大学に進学する生徒たちは、学校生活が高校と大学で相似形をなし、クラスの大きさや文科系クラスのディスカッションの内容が拡大されたと感じることでしょう。

学ぶことへの真摯な態度は、学生たちのプライドといえます。

学生として学び知り得た社会とその実際は違うと日本では一般に考えられていますが、アメリカの大学においては、その状況は異なります。
社会に出てから役立つ知識を得るために、アメリカの大学では率先してインターンシップが実践されています。また、さまざまな形での企業での実習も活発です。もちろん、海外の教育機関と提携してグローバルへの対応も充実しています。その成果としての単位の認定も積極的に行われています。

アメリカの大学で学生たちが学ぶ姿勢とその実践を高校レベルよりも高めて、得ようとしているものは、一体何でしょうか。リベラルアーツというアメリカ固有ともいえる私立教育機関が目指しているものは何なのでしょうか。

結局、彼らは自分の生き方を大学で追求しているのではないかと思います。そして、社会に出て自己実現ができるために、大学生活では、徹底して読むこと、書くことを訓練されているように思います。

プレゼンテーションやスピーチなど、口頭による自己表現に加えて、社会に出てからは、文字による情報伝達がより重要になります。それを大学時代におろそかにすれば、その結果はおのずと明らかになるでしょう。

総合大学で自分がより広く、さらに深く学ぶか、リベラルアーツ系大学で、自分のやりたいことを見つけるために基礎的な学習に終始するか、いずれにしてもアメリカ人学生にとって、大学の4年間は自分の人生を納得するものにするために費やされる時間のように思います。

日曜コラム 時差ボケ 2018-04-15

帰国して一週間になります。
3月は21日から28日まで、ニュージーランドに行き、
4日後の31日から4月8日までアメリカ、東海岸地方に行きました。
先週の日曜コラムでは、ボストンで雪に降られたことを書きましたが、
ボストンの寒さは格別で、日本の真冬に逆戻りしてしまいました。

寒暖の差がアメリカ出張では激しかったので、
ホテルで室温をうまく調整出来ず、風邪をひいてしまいました。
また、右目が充血して、アメリカ出張中、
3日目から帰国までは、運動を一切しませんでした。
幸いにも、同行したご家族に風邪をうつすことなく、
帰国時は、風邪も目の充血も快方に向かい、普段の生活に戻りました。

いつもと違っていたのは、時差ボケ症状です。
帰国当日は、19時頃に帰宅して、22時に就寝しました。
起床は午前1時ころ、それから夜が明けるまで、
うつらうつらとしていました。

夜になるとモーレツな睡魔に襲われて、
起きていられないのは悪いことではありません。
いつもなら午後3時ころにある、
「うとうとタイム」が今回はありませんでした。
夜の睡眠時間が2-3時間、その後、寝られなくなるという
睡眠パターンが今回の時差ボケの特徴です。

帰国して一週間、おかげさまで昨日の夜は、日中運動をしたせいもあり、
8時間ほどしっかり寝ることができました。
これで3月からのダブル出張の時差ボケから解放されると思います。

幸いなことに、出張中の時差ボケにはそれほど悩まされません。
それはおそらく、時差ボケを圧倒するほどに、
精神が緊張しているからではないかと思います。
であるならば、その精神の緊張をもって、帰国後も時差ボケを圧倒すれば
いいという理屈が成り立ちそうですが、そのように理屈通りうまくは、
体が動いてくれません。

緊張と緩和があり、結局、体はバランスを取っているのでしょう。

もし、どちらかのみであれば、人生が不思議な展開になりそうです。

次の出張は6月8日ですから、おおよそ2か月ほどは、時差ボケのない
生活なのでほっとしているのですが、今年の秋には4組の学校訪問が
予定されています。

いずれも、アメリカです。

例年よりも訪問回数が増えます。どのような時差ボケが待っているか、
新たなチャレンジですが、それができることに感謝して臨みたいと思います。

#3 アメリカの大学、日本の大学-親の関わり2018-04-14

今回の大学訪問は6校でしたが、そのうち4校がグループツアーでした。University of Vermontの施設見学には、おおよそ100人ほどの人が参加しましたが、出願を予定している生徒は100人のうちの20名程度だったように思います。残りの80名は志願者の親です。なかには、志願者本人でなく、親が学校を見に来ているという人もあったと思います。

日本の大学の施設見学ツアーに参加したことがないので、比較検討はできないのですが、アメリカの大学進学については、生徒の親も積極的にかかわっていることが感じられます。
ボーディングスクールと違って、大学ではインタビューはオプションとしているところが多いように思います。出願数の多さから考えると、インタビューを必須とすることは、合理的でないのかもしれません。

大学生は一般的には大人扱いです。高校までは、親の庇護下に置かれるのは当然として、ボーディングスクールの施設見学を生徒が単身で行うことはありません。親がかかわるのが当然であり、またそうすることで、生徒たちも安定した学校生活を送ることができると思います。
しかし、大学ともなれば、進学先を挙げることも、そのなかから第一志望を決めることも、親が入る余地はないように思えたのですが、アメリカの大学選定における現実は、ボーディングスクール出願と全く同じように、親子での学校訪問が極めて一般的なようです。

大学生になったら、すべては自分で行うという既成概念は考え直さないといけないのかも知れません。

通学が主体の2年制大学、コミュニティーカレッジであれば、その地域の住民に対しては授業料も大変安く、また自宅から通うのであれば生活費も大幅に削減できますが、私立の総合大学やリベラルアーツ系の大学では、通学できる学生は多くはありません。
授業料も生活費は別にして3万ドルから4万ドルくらいかかります。生活費をプラスすると高校としてのボーディングスクールに入学するくらいの費用がかかります。これをすべて学生がアルバイトで稼いで賄うことはおおよそ無理なことです。
当然のことながら親がスポンサーになるわけですから、学校選びも親の意見を尊重することになるのかもしれません。金銭面だけでなく、学校の立地条件やそこで学ぶ学生たちの様子や教授陣の訪問者に対する対応など、大学選定においても親が子にアドバイスを積極的にすることが、実はアメリカの教育の現状ではないかと思います。

中等教育のみならず、高等教育機関も訪問して決めるというアメリカ人の教育における習慣を学ぶことができた今回のアメリカ出張でした。

アメリカの大学、日本の大学2018-04-12

アメリカの大学を6校訪問してみて、留学のコンサルタントとして、
教育を改めて考えさせられました。
大学の在り方、そこで学ぶ学生の在り方、そして新たな世界が
求めるものと最後の教育機関としての大学の役割など、
いろいろな思いが心に浮かんできます。

ボーディングスクールという中等教育機関を中心にコンサルタントとして
活動してきましたが、そこで見たこと、聞いたことの延長線上に大学があると
確信しました。

アメリカは学校の作り方の基本が似ています。

学習分野別に建物がわかれているところ、寮の広さ、構成、管理の仕方、
教える側と教えられる側との関係性など、ボーディングスクールが
成長した結果が大学になると私は確信しました。
その根本にあるのは、そこで学ぶ人たちの多種、多様な意欲、
可能性に対する追求する姿勢です。

生徒、学生ともに学ぶためにやってきて、自分の成果をつかんでいる。
彼らは学校が自分に何をしてくれるかを期待するのではありません。
また、そこに所属することで安堵して、本来の目的を離れて、
活動をするわけでもありません。
もし、彼らが学ぶ必要性、必然性を認めなければ、
そこに留まる意味は見出さないでしょう。
そして、受け入れる側もそのような人にあえて
残ってほしいなどとは望まないでしょう。

学生たちは、学校名や学歴が自分の将来を作ったり、
保証したりしてくれるなどとは思っていません。
彼らは一所懸命に自分のやりたいことを考え、計画を立て、
それを上手に実践できるための先生を探し、教えを乞い、
自分の将来に役立てようとしています。

彼らは知っていることのみを問題にせず、
自分が知識をどのように生かせるかということを考えます。
彼らは大学に入学する過程で、試験のための勉強を中心に高校生活を
送ることは決してありません。
それが彼らの人生にあまり役に立たないことを、学生のみならず、
教える側も最初から認識しているからです。
知っていることの基礎を確認するというのが、共通試験の目的ですから、
そのような試験は、自分が希望する時に受けることができます。

自分がどうしたいのか、その答えを探すために学生たちは、
大学においても自分のために、勉強に励んでいるように思います。

Suffolk University アメリカ、マサチューセッツ州訪問2018-04-11

今回の学校訪問、最後の訪問校は、Suffolk Universityです。この大学はボストンの街の中心にある都市型大学の代表ともいえる大学です。ボストン市およびその周辺にはベントレー大学、ノースイースタン大学、ボストン大学、タフツ大学、バブソン大学など、日本ではあまり聞くことのない大学があります。いずれも経済、法律、経営などの面で優秀な人材を輩出している大学です。
Suffolk Universityで著名な学部は、法学部(Law)で、将来、弁護士等、法曹界を希望する人に人気の大学です。

この学校の基本情報です。

私立大学
総学生数:10192人
年間費用(授業料、寮費、食費概算)$55000
創立年:1906年
合格目安となるTOEFL点数:60(条件付き)

学校のビルディングはボストンコモンという街の中心にある公園を見下ろすところに4棟あります。いずれも、セキュリティーが徹底していて、学校関係者以外が建物に入る時は、誰に会うかを、それぞれの棟のガードマンが直接電話で確認します。
学生は身分証明カードによって、それぞれクラスのある棟のセキュリティーエリアを通過します。日本の都市にある大学とは、全く異なる安全管理にアメリカという国の現実が見えます。

訪問者を迎える建物の入り口は、とても豪華、重厚でボストンという都市のアカデミックさを象徴しているように思いました。

この学校とDrew Universityの施設見学を担当したのは、学生ではなく、アドミッションオフィスのマーケッティング担当者でした。彼らは、生徒募集のプロですから、こちらからの質問にはよどみのない答えが返ってきます。

この学校の最大の特徴は、ボストンというアメリカ屈の学術都市、古い歴史のある都市の機能を日常の授業に生かす工夫がしっかりとされているところです。
留学生の初年度は、寮生活が必須となりますが、そのほうが便利であり、合理的です。

アメリカでは、学校間の移動(transfer)が日本よりも頻繁で、大学院でなくても、学校を変えて学ぶ学生は珍しくありません。アルバイトとサークル活動という日本では、当たり前の大学生活の要素もアメリカでは、全く違います。自分の目標の作り方、社会に出た時に必要な知識と技術、人材ネットワークの活用などをアメリカの学生たちは在学中に積極的に学ぶようです。

この学校は、ボストンとその郊外にある世界的に有名な大学群に比べると、留学生に要求されるTOEFLの点数はそれほど高くありません。
Drew Universityと同様に、英語力の足りない留学生にはINTOという組織によって、最長2年で正規学部生として学べるシステムも用意されています。
アメリカ東海岸を代表する都市で、大学生活をスタートさせ、英語力と学習力が十分に伸びたら、次のステップを考えるのもこれからの大学選択では十分に考えられると思います。