健康診断と保険2011-01-31

長期にわたる留学に際して、留学生本人と保護者の皆さんにとってボーディングスクールの医療と健康管理システムがどのようになっているかという点は、治安の問題同様、心配ごとであると思います。受け入れ校のスタッフにとっても世界中から大切な子供たちを親から預かるわけですから、学生たちの健康管理のシステムについては万全を尽くしたいところです。


その基礎となるのが健康診断書類と医療保険です。健康診断書類はMedical examination(健康診断)、Medical History(病歴)、Medical permission(医療許可)、Immunization records(予防接種の記録)に分けられており、それぞれを記入し生徒の健康状況を学校に伝えます。それらの書類を管理するのは、各校のHealth Center(保健室)です。健康診断の内容は学校によって異なりますが、それほど綿密な検査は要求されません。


Medical Historyというのは、自分と家族の病歴および持病について記載するものです。アレルギー、喘息、また親から遺伝している病気がある場合は必ずその病名をチェックないしは記入してください。とくにてんかんや心臓疾患などがある場合は必ずそれは伝えなければいけません。また、医師から処方をしてもらう薬を服用する必要がある場合は必ず英文の処方箋を添えて、それをHealth Centerに預けます。それをせずに勝手に薬を飲むと重大な規則違反となりますので注意が必要です。なお、持病についてそれを記入したから合格取り消しとなったケースは私の経験ではありません。


Medical permissionというのは、現地での怪我、病気に対する対応はすべて学校に一任するという同意です。ボーディングスクールに留学する学生は未成年ですから、重大事項の決定には親の許可が必要になります。万が一、大怪我をして手術および輸血が必要な場合、親の許可がないとそれらが実行できないという状況もありうるのです。緊急時に手術などの処置が行なえるようにするために、この書類はきわめて重要です。


Immunization recordsというのは予防接種の記録です。お母さんの母子手帳の記録をもとにして用紙を埋めてゆきます。アメリカ・カナダでは予防接種の条件も州ごとに違う場合があります。Immunization recordsに記載されている条件を満たすように不足の接種を出来れば渡航までに受けて、完全なImmunization recordsを学校に提出するのが望ましいです。日本で不足の接種を受けずに入学した場合は現地で接種を受けることになります。英語がわからないなかで、いきなり注射をされるのを避けるためにも早めに日本で準備をすることをお勧めします。


2000年くらいまで長期留学に対する医療保険は日本の損害保険会社のものが一般的でした。大学生以上の学生は自分で医者にかかり、自分で保険の申請が出来るのでそれで問題ないのですが、ボーディングスクールの留学生は病気になると学校がその処置にあたるので、学校の担当者にとり一番手続が簡素で便利なものを選択するようになりました。結果としてアメリカの保険会社の医療保険を多くのボーディングスクールが推薦したり、あるいは指定するようになりました。日本製の保険ですと、保険の申請はは本人がすることになります。病気や怪我の5W1Hを書面で保険会社に提出し、委任状を送らないと保険会社は本人のカルテを病院に請求できないのです。この手続きがスムーズに行なわれないためにアメリカ製の保険に移行しているのでしょう。それにより、手続きはボーディングスクールの担当者が行い、保険の費用は本人のSchool accountから引き落とされます。保険の担保内容についてはその冊子が親元に送られないケースもたまにありますので、その場合は学校に冊子を要求してその内容を親子で理解するようにします。


★予防接種の概要比較
・ツベルクリン検査            
北米:入学時に1年以内の記録を提出:陽性の場合はレントゲン結果必要
日本:-
・ポリオ       
北米:生後2か月頃より3~4回
日本:生後3か月より2回
・三種混合DPT
北米: 生後3か月より4回
日本:生後2か月より3~4回  
・二種混合DT  
北米:4~6歳でDT、思春期頃にT追加など州により違う
日本:中1頃に追加
・はしか       
北米:同時接種(MMR:はしか、おたふくかぜ、風疹)
   追加接種(4~6歳または思春期)
   追加同時接種(MMR)など州により違う
日本:1歳より麻疹単独1回 早期接種(生後9か月)
・B型肝炎            
北米:出生時より3回(全新生児)
日本:-

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