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ボーディングスクール 注意すべき校則-Plagiarism2019-11-05

Plagiarismを辞書で引くと剽窃、盗作とあります。日本の中高生の学校生活では、おおよそ関係のない言葉のように思われます。しかしながら、アメリカのボーディングスクールにおいては、このPlagiarismという言葉はそこで学ぶ生徒たちが極めて慎重にその内容を理解しなければなりません。

日本の受験においては、問題予測的中などと題して、予備校などが勝ち誇ったようにデータを公開しますが、ボーディングスクールのPlagiarismの基準によれば、もし生徒が公開された模範回答と同じような主旨、論旨で自己の解答を作成した場合、それがPlagiarism規定に引っかかる可能性がとても高いのです。
もちろん、生徒は日本的にいえば、自らデータを収集し、それを覚え、解答として表現したわけですが、驚いたことに、ボーディングスクールでは、それが解答の「盗作」とみなされるということなのです。

日本式の暗記による模範解答がアメリカ、ボーディングスクールの世界では剽窃解答としてペナルティーの対象となる場合があることを、おそらく日本の中等教育に受持する人たちは知らないと思います。
私自身もPlagiarismは、他人の宿題や課題などを写した場合に適用され、まさか学習し覚えた内容を、そのまま表した場合にPlagiarismが適用されるとは思ってもみませんでした。

この問題は、日米の中等教育の根本を問う問題ではないでしょうか。ボーディングスクールが主張しているのは、あくまでも生徒自身の言葉で語ることの重要性であり、覚えたことの正確な表記とはまるで違うことのように思います。
日本の場合、まず覚えること、知識を増やすこと、その知識が正確で量が多ければ多いほど、受験では有利になります。
アメリカでは、根本的に受け入れ側が要求しているのは、知識量やその正確さではなく、受験生の価値観や能力の多様性になるのかも知れません。それ故に、受験生の既存学校での成績の内容が重視されるのです。

これから中学、高校生活を英語圏で考えているみなさん、plagiarismに関する意識をしっかり持って臨んでください。そして、何より、自分自身の考え方を自ら尊重して、それを表現できる力を身につけください。

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