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日曜コラム 温故知新とボーディングスクールの歴史授業2018-10-28

温故知新、ふるきをたずねて新しきを知ることは、
すなわちボーディングスクールの歴史の授業で行われていることそのものです。

ボーディングスクールの先生は、歴史を覚え込むことには重きを置いていません。
それよりもその事件が起こった背景、そしてその結果歴史がどのように
展開したかを焦点に授業を進めます。

エクセターの日本史クラスについての解説を以下、ご紹介します。

This course is an overview of Japanese history and considers how changes in political institutions, economic patterns, social organizations, and cultural practices took shape to transform the lives of individuals across the archipelago.
We will explore questions that contemporary scholars grapple with to this day:

●How did the role of the emperor transform from the 16th to the 18th century?

●Why is the samurai such a powerful symbol?

●How did a region poor in resources and largely isolated from the West emerge economically vital in the last hundred years?

●Why did the concept of progress become such a pivotal concern for the leaders of Meiji Japan in the late 19th century?

●What are the consequences for rapid industrial revolution?

With an emphasis on primary sources, students will analyze this history in terms of those who lived it. We will read from the perspectives of a daimyo reformer and a low-ranking samurai, from an impoverished farmer and an affluent merchant, the emperor and a housewife. Open to juniors and lowers who have not taken a 300-level history course.

この記述から生徒が学びうる日本の江戸時代から明治時代にかけての歴史は、
欧米のそれに比べて極めてユニークであり、
異文化の特異性を示していないでしょうか。
そこに秘められた文化と人々の意識は、今後の世界にも応用できる
要素が多分にあるように思うのです。

上記の授業のアウトラインを読む限り、エクセターの「日本史」授業では、
余りにもその範囲と要点が限定されていて日本の高校では
このような授業を日本史として学ぶことはできません。

そもそも、40人の生徒がディスカッションを毎回するわけにはいきません。

エクセターのこの授業は、9年生(中3)から11年生(高2)に
対して行われる1学期(年3期制のうちの1学期)完結の授業ですが、
ディスカッション形式授業、学ぶテーマの内容は
大学レベルではないかと思います。

5つの質問肢に対する生徒たちのリサーチとそれを基にしたクラスでの
熱い議論が容易に彷彿できます。

歴史を暗記する作業の代わりに、歴史の考察と探求がこの授業にはあります。
その議論の末、相手に打ち負かされたとすれば、
次回には、それに対する反論が期待されます。
そこに盛られる思考や準備こそが、生徒たちの学習であり、
かれらの将来を形成していく基礎になると思います。

温故知新、先人の歴史に対する洞察の鋭さと的確さは、
ボーディングスクールの授業で実践されていると思います。

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