暗記学習の欠点2017-04-21

これから留学するある生徒のスカイプによる面接に立ち会って、
暗記学習のもろさを痛感しました。

本人曰く、「いきなり大きな質問が来たので、(頭が)真っ白になってしまいました。」

確かに、アドミションスタッフからの質問に対して、
本人の答えは、文章になっていない場合がほとんどで、
Yes、Noで答えるべきところもうまく行きません。
アドミッションスタッフが気を遣ってくれて、本人から何らかの返答が
あった時は、Great!Wonderful!などと相槌を打ってくれています。
インタビューが始まってしまえば、コンサルタントが介入できませんから、
15分程の時間は志願者本人にとって、今までの学校生活のなかで、
最も辛い時間の一つであったと思います。

本人は現在、中学校3年生、SLEPテストの結果は標準を上回り、
指示されたこともしっかりできる生徒です。
しかしながら、今までに習った英語を使って話すということに、
極めて不慣れで、話すための学習もしていないため
頭が真っ白になってしまった後のインタビューは、本人が望んだものとは、
程遠く、その落胆ぶりは、気の毒なほどでした。

早朝に始まったインタビューで普段の力が発揮できなかった理由は、
暗記することに頼りすぎた学習方法にあるかもしれません。
インタビューが始まるまでの45分ほど、本人は集中して
想定質問への返答文章に目を凝らしていました。

本人の記憶の中には、質問の流れがあって、その順番に従って覚えることが
日本の学校での試験前対策として習慣になっていたのでしょう。
ところが、スクリーン上の現実は、覚えたことの順番も内容も
本人の想定外のところにあったわけです。

英語知識という点では、明らかに下位にある生徒が、
学校訪問をして、個別のインタビューでアドミッションスタッフとの
コミュニケーションを上手に成立させるばかりでなく、
ほめられるという現実も何度も経験した私にとっては、
学習の効率とその実際での運用について、とても考えさせられる事象です。

暗記学習は、残念ながら現場での使い勝手が悪く、応用が利かず、
持続性もないように思います。
特定の目的のために、瞬間的に記憶されたものは、その目的が終われば、
自然に消滅してしまうのかも知れません。
この仮説が当たっているとすれば、受験というのは、壮大な暗記学習である
可能性が高く、数年、場合によっては十年以上に渡り、
積み重ねられた知識を試験で吐き出して結果を出した後、
受験生が体験するこころの空白、空しさは相当な衝撃でしょう。
それを克服するために新たな考え方や生き方が必要とされるのかもしれません。
つづく

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