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日曜コラム 申年の友人からのメッセージ2016-01-10

今年、申年生まれの年男となる友人から新年のメッセージをもらいました。
猿にちなんだPDFが添付されていました。

一つ目は下記、高村高雲作、「老猿」です。
この彫刻は誰でも一度は見たことがあると思います。
友人いわく、「教科書とかにも載っていた」そうです。
この本物は東京国立博物館に常設展示されているそうですが、
明治26年(1893年)にシカゴ万博に出品されたそうです。


老猿_高村光雲

下記、「鷲猿図」は今尾景年(いまお けいねん)1845年-1924年、日本の明治から大正にかけて活躍した四条派の日本画家
で、やはり老猿とともに1893年のシカゴ博に出品されたそうです。
彼が48歳の時の作品で、これも東京国立博物館に常設展示されているそうです。


鷲猿図_今尾景年

「老猿」の左手の下にあるのは鷲の風切羽(かざきりばね)だそうで、
「おそらく大鷲と戦い飛び去る大鷲をにらんでいるところ」とは、友人の解説です。
「鷲猿図」は大鷲の攻撃を「つかまってたまるか」とわかして、
したたかな顔をして逃げる猿のようです。

両方ともシカゴ万博に出展、当時の日本の状況を表しているのが「猿」で、
鷲は欧米の象徴と友人は語っています。

120年あまり前の日本と欧米の状況を2人の芸術家が
猿と鷲で表しているのではという申年生まれの友人のウィットに感心するのですが、
さて、これからの日本と世界はどうなるでしょうか。

どうなるかと客観的に見ていても何も解決しません。
未来を変えるのは、そこに生きる人々そのものですから、
その人たちの教育がどれほど大切なものか、
私はその意識を新たにして、今年もすごしたいと思います。

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