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決断する勇気2015-08-29

人生いろいろな場面で大きな決断をしなければいけない時があります。
中等教育時代の留学という決断もそれをする本人にとっても、
その家族にとっても、きわめて大きな決断と言えると思います。

渡航して1年、言葉や生活に慣れて、
2年目に入ろうとするご両親から、相談を受けました。

学校のアップグレードをすることの良しあしと、もし「良い」ということであれば、
どのようにして、新たな学校を選択して、出願プロセスはどうするかということです。

本人が転校を決断しないことには、何も始まりません。

中学時代に留学をして、まず英語をマスターする、そうすることで、
高校の選択肢が格段に増えることになります。
ESLのないボーディングスクールにも行ける可能性も出てくるわけです。
しかし、ESLのないボーディングスクールの要求する英語力や学習力は
留学生としての本人のかなりの努力なしには達成できません。
その努力がどれ程までにできるのかということが、本人にとっても、
また親にとっても未知数です。

さらには、お母さんには、本人に対する独特の感情もあります。
お父さんとお母さんで本人の将来に対して、微妙なずれも起こり得ます。
そこで本人の状況を良く知っていて、親の希望や学校との折衝、
交渉にあたることができるコンサルの登場ということになるわけですが、
そのミッションは決して簡単ではありません。

コンサルとして私の学校選定の基本方針は、自分の現在の能力よるも
ワンランク上の学校への転校です。
本人にしてみれば、「せっかく今の学校に慣れたのに、それ以上の苦労は無理」
ということになるかもしれません。

子どもたちの能力は無限です、と私は心底思っているのですが、
それをどのように引き出すかということこそが教育です。
そのためには、本人が勉強に対して恐れや嫌気といったネガティブな
感情から解放されなければなりません。
英語圏ではそれを本人に考えさせること、そしてほめることで達成しようとし、
日本式的には、勉強習慣をなるべく早いうちから完成し、
そのラインにより大きな負荷をかけることによって
達成しようとすると私は考えています。

今回のケース、お父さんがかなりのリーダーシップを取って、お話しされていました。
お母さんのわが子に対する「かわいそう」という感情を
アップグレードさせて、すべては本人の自立のためという意識に
切り替えるための思案と私は推察しています。

来週月曜日、1年ぶりに本人と再会します。

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