Mount Holyoke College, UMass Amherst訪問2018-06-18

先週15日のブログに続きMt Holyoke College(学生数2215名、創立年1837年)と今回の訪問校で唯一の公立大学、University of Massachusetts Amherst(創立年1863年、学生数28,635名)を訪問しました。

今回の学校訪問、主人公の生徒は、ニューヨーク州の内陸部の小さな都市にある女子ボーディングスクールのライジングジュニア(9月より11年生)で、お母さんは医師として忙しい日々を過ごす人でした。そのお母さんがMt Holyokeの著名な卒業生写真が飾られた廊下で立ち止まりました。

「この人、アプガー指数を生み出した人だと思います」

この学校の卒業生、バージニア・アプガー(1909~1974)さんは、アプガー指数を生み出すことで、20世紀中ごろ乳幼児死亡率の低下で世界に貢献した医師だそうです。
アプガーさんの経歴については、ウィキペディアで確認をお願いしたいのですが、前回紹介したスミスカレッジとこの学校は、アメリカの著名な女子大学、セブンシスターズの大学です。両校とも社会に多大な貢献をした女性が多く輩出し、その歴史はゆうに100年を超えています。
医師、文学者、詩人、政治家、教育者、フェミニスト、ジャーナリスなどなど、卒業生の活動は感心させられるばかりです。彼らの社会貢献に賭ける情熱は、将に、これらの最高学府での4年間の寮生活で生み出されていると言えるのではないでしょうか。

日本の大学事情から考えれば不思議なことかもしれませんが、セブンシスターズの学校の総学生数はいずれも下記のとおり極めて小規模です。
ウェルズリーカレッジ   2,474
スミスカレッジ     2,600
マウント・ホリヨーク大学 2,255
ブリンマーカレッジ  1,709
バーナード・カレッジ  2,573
バッサーカレッジ  2,450
ラドクリフカレッジ(1999年にハーバード大学と合併)

これらの大学への入学は、いずれもTOEFL100点以上、SATも700点以上の学力は最低限と言えるでしょう。しかしながら、学力が問題ではないのです。志望の動機や入学して達成したいことに関する自己表現が合格の鍵を握ることが間違えありません。
その核心を、マニュアル的な英作文で述べても、アドミッションスタッフの心には響かないと思います。結果的には、アジアからの留学生のなかで、日本人の占める割合はいずれの学校も極めて少数であり純ジャパ(日本でのみ教育を受けた生徒)の数が二けたを超える学校はありません。

つづく
(マサチューセッツ大学、アムハースト校の説明は次回のブログにさせていただきます)

日曜コラム At the Resort Sheraton Hotel2018-06-17

学校訪問の折、時々、アメリカ社会を素描するような機会に遭遇します。
今回の学校訪問の最終日前日、Los Angelesに到着しました。

Bostonからの直行便が、Los Angelesの空港に到着後、
空港から内陸を東に向かいPomonaに着きました。
ロサンゼルスエリアは慢性的な交通渋滞で、37マイルのPomonaまで
2時間くらいを費やしたと思います

この地にあるSheratonホテルにチェックインして、
ホテルのバーでひと休みしました。

リゾート的な雰囲気で満たされたこのホテルのバーは午後4時頃でしたが
とてもユニークな年配の人たちで満たされていました。
ホテルフロントには、日常では見られないクラシックカーが
いくつも並んでいました。
20世紀の初頭に生まれたアメリカの大衆車を見事に作り変えたもののようで、
それらの車のドライバーと思しき愛好家はみなおじいさんたちです。
おそらく、この地でクラシックカーオーナーの集いでもあるのでしょう。

彼らがバーに集い、元気に愛車自慢をしています。
バーにあるテレビは、彼らを意識してかホットロッド中継ばかりでした。
400メートル余りをいかに早く走れるかという車の競技です。
それを見ている人も、見ていない人もおじいさんたちは一様に元気であり、
カジュアルな服装でそれぞれの会話に熱中しています。

私がバーカウンターでこのブログを書いていると、
隣のおじいさんは、「仕事してる場合じゃないぜ」などと
冗談を飛ばします。
バーの勘定を清算する時に、忙しく立ち働くバーテンドレスさんに
You are wonderful!などと声をかけるおじいさんもいます。

バーそものもは、陽の光からは隔絶された世界ですが、
その内部の陽気さは、将に昼日中、アメリカ人の楽天的陽気さの一面を
象徴しているように思います。

バーを出る人がいれば、それと同じ数の人が入ってきます。
恐らく、今日はクラシックカーを愛するおじいさんたちにとって、
特別な日であることに違いありません。
この陽気さ、この元気さ、東海岸ではあまり
遭遇しないアメリカの一面でした。

西海岸には、おどろくべき楽天さがあり、
それを受け止める優雅な施設があるように私には思えました。

Smith College、Amherst College訪問2018-06-15

女子大の名門、セブンシスターズの1校、Smith College(2600人、1871年創立)、そしてリベラルアーツ大学、リトルアイビーとして名高い、Amherst College(学生数1792人、創立年1821年)を訪問しました。

大学への学校訪問は、ボーディングスクール、ジュニアボーディングスクールと違って個別ではありません。訪問予約(ネット予約システムが大学は確立しています)を取ることは同じですが、訪問者は施設見学と学校説明(インフォメーションセッション)をグループで行うことになります。
個別のインタビューについては、大学の場合、中学、高校ほどに重視されず、それを必須としている大学はほぼないと言っていいと思います。
施設見学はその学校で学ぶ学生が行い、学校説明はアドミッションのスタッフが担当します。施設見学ツアー、学校説明ともにおおよそ1時間程度です。

この2校、学生数は、日本の大学の基準から考えると極めて少規模(5000人に満たない)の大学ですが、その入学難易度は驚くべき数値が示されます。スミスもアマーストもTOEFLに関しては最低限で100以上です。SATについては、数学、英語(Reading & Writing)ともに、800点満点で700点以上は必須となります。TOEFL、SATの学力基準を達成するためには、日本での中学、高校生活のみでは、数学力は十分に達成できても、英語力については、極めて難しいのではないかと思います。
その理由は、日本での中学、高校での英語学習が日本の大学受験に焦点を合わせているために、TOEFL、SATの英語読解力やライティング力を到底カバーできないからです。

リベラルアーツ系の大学は、私がこれからの日本を支える若者に最も学んでもらいたい大学群です。その理由は、学生のひとり一人のサポートやケアーの充実、寮生活、教授と学生の親近感などによります。

大学で学ぶことがなぜあなたにとってなぜ必要か、またあなたの人生で何を達成したいかを考えるために、私は、少人数制が徹底しているリベラルアーツ系の大学への留学を日本の生徒たちにぜひお勧めしたいと思います。
つづく

ジュニアボーディングスクールの卒業式2018-06-13

コネチカット州にあるジュニアボーディングスクール、Rectory Schoolの卒業式に参加しました。2時間余り、メーンホストは校長先生のFred Williamsさんが務めたのですが、彼はその間、とにかく途切れることなく話し続けました。

彼の話の内容は、卒業生への送る言葉ではありません。そのようなスピーチは時間にすれば5分ほどで終わり、その後、卒業生の表彰が始まりました。成績優秀者だけではありません。寮生活、スポーツ、芸術、音楽、学校活動で賞賛すべき結果を残した生徒はもちろんのこと、学校生活、寮生活においても良いことをした生徒などその項目は10以上にわたり、表彰された一人一人の生徒について、受賞の理由が1分以上の時間を使って校長自らが、説明をするのです。
それぞれの受賞者のカップやトロフィーは持ち回りで、おそらく受賞者の記録が残されるのでしょう。それぞれの生徒には、個別に学校から記念品が渡されました。

その後に、一人ひとりの卒業生の名前が読み上げられ、卒業証書の授与となると思われたのですが、なんと校長は、卒業生60名あまりの各自につき入学から、終了までの学校生活を述べ始めたのです。そのストーリーは生徒ひとり一人で当然違います。時には聴衆を笑わせ、時にしんみりとさせる、将に卒業生たちの学校劇場が語られたわけです。最後に彼らの進路をはっきりと告げ、それぞれの学校で彼らの特性や個性が活かせるようなメッセージを伝えて終わるのです。2時間の卒業式の半分以上がそのスピーチに使われました。

来賓の祝辞は、全体を通して10分もありませんでした。

この学校のディレクターオブアドミッションのジョン・シーワードさんに校長先生の活力と気力、そして生徒に対する愛情あふれる1時間以上にわたるスピーチを賞賛すると、彼は、「すべてのジュニアボーディングスクールが同じような卒業式を行うわけではないが、フレッド(校長)は、生徒と向き合うことには、積極的だよ」と言いました。

とても印象に残るジュニアボーディングスクールの卒業式に出席できて光栄でした。
式が解散した後、卒業生、先生、参加者が屋外で歓談し、ダイニングホールとその周辺に設置された屋外テーブルで昼食がふるまわれ、生徒たちは三々五々学校を後にしました。

多くの卒業生たちは、先生と別れる時に、次回、学校に戻ってくる時期を話しているところがとても印象に残っています。


ボーディングスクールから親への質問―大学受験に際して2018-06-11

アメリカ、メイン州にあるボーディングスクールから12年生になる生徒の親に
10項目の質問がカレッジカウンセラー(進学担当者)から届きました。
とてもユニークな質問ですで、下記に1~10すべてを掲載します。

① なぜ、あなたのお子さんは本学に入学を決めましたか。体育関連の情報のみでなくお答えください。
② お子さんを表すのに最適な3つの形容詞(積極的、行動的、思慮深いなど)を挙げてください。
③ お子さんの学校生活を劇的に変化させたきっかけとなった事柄を2つ挙げてください。
④ お子さんの性格を象徴するような逸話を一つ挙げてください。(体育、スポーツ関連でないもの)
⑤ 体育活動以外でお子さんの学習的、人間的成長を感じさせられることを述べてください。
⑥ 学校活動以外(例:ボランティア、アルバイト、美術、音楽、趣味、スポーツなど)で本人にとって最も重要と思われることについて述べてください。
⑦ お子さんが本学あるいは地元に対してどのように貢献したかを述べてください。
⑧ 大学を選定するにあたりその地域や学校の種類(リベラルアーツ系、総合大学系など)に関して特定の親としての希望がありますか。
⑨ 大学に推薦状を書くにあたり、本人のユニークさや異彩を放つような特性があれば教えてください。
⑩ (これはオプションです):輝さんの学習あるいはそれ以外の能力で適切でない評価があれば教えてください。

アメリカの大学入試は、総力戦です。成績やテストの結果だけでは決して決まりません。それ故に、ボーディングスクールの入試担当者は、自分が受け持つ数十人の生徒に対して、上記のような項目を知っておきたいのです。

これからボーディングスクール留学を目指している保護者の皆さん、ぜひ上記の質問に明確な答えを今から準備してください。