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アメリカボーディングスクール ♯1 夏休みの過ごし方2019-06-25

日本の中学、高校に比べるとアメリカのボーディングスクールはおおよそ倍の3か月間が夏休み期間となります。6月上旬から9月上旬までどのように過ごすかによって進学プランに大きく影響をすると思います。

最初にジュニアボーディングスクール、7年生から9年生の3年間の夏休みを考えてみます。

9年生の1月末日で次の段階の高校としてのボーディングスクールへの出願が締め切られます。ランク5のボーディングスクールへの入学を狙う場合は、下記の目標をそれまでに達成しなければなりません。

TOEFL:105点以上
SSAT:80パーセンタイル以上
GPA(学業成績0~4評価):3.5以上
スポーツ、音楽、芸術の分野で顕著な実績が2つ以上
独自の視点でのエッセイ作成

英語力をTOEFLで換算した場合、105点というのは、日本やアメリカの難関大学が要求する点数と変わりません。すなわち、TOEFLの点数では、合否を決めることは到底できません。同様に、SSATというアメリカ人のための英語力と数学力の学力を判定するテストの点もTOEFL同様、合否を決定する決め手にはなりません。しかしながら、TOEFLが100点以下であるとテンスクールズへの入学には英語力不足と判定されてしまうことでしょう。

TOEFL、SSATでの高得点は、単語力と英語構造の理解が必須となります。日本の受験であれば、英語での高得点は合格の有力な手掛かりとなり得ますが、ボーディングスクール受験においては、そうではないことは前述のとおりです。故に、9月から5月までの学校での学習においては、その対策に学校が力を注ぐことはあり得ず、夏休み中に英語力を補うための暗記中心、学習量の多さがそのまま結果に結びつくような勉強をしないことには、簡単にはTOEFLの点数を上げることはできないのが現実です。

幸いなことにジュニアボーディングスクールでの生活は単調ではなく、勉強のみならず、スポーツ、音楽、芸術に加えて、生徒の興味や趣味を生かした学びも可能なため日本人留学生の学校への順応性と定着力はとても高いものとなります。そのプラスの流れを止めずに夏休みだからできる単調な勉強にも集中できる意識を彼らに持たせることがとても重要に思います。
つづく

日曜コラム 子どもたちの成長と可能性2019-06-23

中学校から高校にかけて、子どもたちは劇的な成長を遂げます
留学生をお世話していると、その現実を実感します
その時期の教育が彼らの人生にとって極めて重要であることは
多くの専門家の一致した意見ですが、その割には日本の教育が
次代のニーズに合わせて変化していないと思います

多くのアメリカのボーディングスクールで、入学時に生徒にIpadや
ノートパソコンが支給されています
宿題や課題の提出も紙媒体でなく、ネット上で行われるようになっています
合理的に時間を使うことで、余った時間を生徒たちは勉強以外のことに使います
多情多感な時期であるがゆえに、本とノートにしがみつくだけでなく
いろいろなことを経験させたいと願うボーディングスクールならではの
教育に対する工夫は世界から多くの人たちを集めます

初めてオフィスに来た時の生徒たちが5年もすれば立派な大人になる
というのがコンサルタントとしての私の実感です

ジュニアボーディングスクールで学んだ生徒たちは、日本にいても
仲間内では英語でのコミュニケーションが多いようですが
もちろん、英語と母国語の使い分けは彼らの得意とするところです
2つの言葉を獲得した彼らの将来を思う時、ボーディングスクールという
親の子に対する投資は間違ってはいなかったと思います

おそらく思春期の彼らの「劇的な」成長を支えているのは
異文化という障害物を彼ら自身が独自の工夫と努力で乗り越える
意志力ではないかと思います
日本でも昔から言われている「かわいい子には旅をさせろ」の現代版です
彼らの10代の旅はかなり長く続きます
また、かなりの距離を踏破することになります
この物理的要素がもたらす彼らへの精神的効果は、それを行った彼らが
その後の人生を歩き続けることで証明されるでしょう

それを目撃できる立場のコンサルタントであることに
私はとても感謝しています

アメリカボーディングスクール 13歳以下の学生ビザ更新について2019-06-20

6月4日のブログでアメリカ、学生ビザの更新手続きについて述べました。通常、アメリカ学生ビザは5年間発行され、そのビザを更新する時は、面接が不要というのがこれまでの手順だったのですが、今回の更新手続きをした生徒の場合は、面接を要求されました。

また、13歳以下あるいは80歳以上の学生ビザ申請者も今までは面接は不要だったのですが、今年のケースでは、一人は書類を送付した後に大使館から面接を求められ、もう一人は最初から面接予約をオンラインで求められました。
いずれのケースもビザ申請は受理されましたが、申請する側としては今までと違うアメリカ大使館の方針に何が変わったのか疑問の余地が残ります。

上記、3件のケースで共通しているのは、いずれも面接時間が1-2分と極端に短く、質問の内容も判で押したように似ていることです。
80年代、90年代にあった未成年者の学生ビザ申請について、かなり突っ込んだ質問と長い面接時間のやり取りに比べると、その差が明確です。

初回の申請の場合は、学校を決めた理由、入学学年、留学の期間、留学終了後どうするかが問われます。更新の場合は、更新の理由、留学の期間、留学後の進路ということになります。

これらの質問に対する回答ですが、要点は申請者に永住の意思がなく、アメリカで就労しないことを明確に示すことです。学校決定の理由は、すなおに自分に合っているという回答で問題なく、決定までの経過や根拠をくどくどと述べ立てる必要はありません。期間についても、現行の入学許可書(I-20と呼ばれます)には、就学の期間が明示されているので、その期間を終えたら帰国するというのがシンプルで明確な回答になります。

今まで面接が必要なかった学生ビザ申請者全員に面接を要求するようになったわけではなく、面接せずに書類送付だけで申請を受理された生徒もいますので、おそらく、申請書類を審査する領事一人ひとりの心象で面接が必要か否かを判断しているのでしょう。
いずれにしても、ビザ申請者に永住、就労の意思はないと思いますので、それを明確にすることと、模範回答を暗記するのではなく、あくまでもすなおに自分意思を明確に回答は単純にそして笑顔で対応すれば、領事はビザ申請を受理してくれると思います。

ボーディングスクールという教育環境2019-06-18

アメリカのみならず英語圏のボーディングスクールを訪問すると教育環境の違いに驚かされます。北米、スイス(インターナショナルスクール)、ニュージーランド、オーストラリアはいずれも日本と比較すると人口密度が極端に違うわけですから当然とも言えますが、学校敷地の広さと主要科目の教室以外の設備の充実に、日本からの訪問者の皆さんは一様に驚きを超えた表現をされます。

日本と英語圏の人口密度の違いという物理的な違い以外に、教育環境づくりということに対して、日本と英語圏の国々は実は大きな違いがあるように思えます。一言でいえば、ボーディングスクールで学ぶ生徒たちは学ぶことに対して我慢をしていないのです。
主要科目以外にも選択の余地は極めて多く、また学校も教室での学び以外のものに対する生徒のチャレンジを奨励しています。音楽、スポーツ、芸術などを中学、高校時代にスタートさせることは彼らにとって珍しいことでは決してありません。

主要科目を学ぶのには、広大な土地も維持のかかる施設も要りませんが、ボーディングスクールとして評判の良い学校は、国を問わずその施設を徹底して管理維持するだけでなく、時代に合わせて新たに作るあるいは改良することも躊躇なく行います。

北米のボーディングスクールに関しては、その環境は一般社会からは完全に隔絶されているといって差し支えありません。ウィークエンドを含めて、生徒が勝手に学校を出て行こうとしても、交通手段はありません。もちろん、「こんなはずではなかった」と嘆く生徒はいません。なぜならば、入学前に学校を訪問するのは、彼らの当たり前ですから。

晴れた日の夜、月がなければ、満天の星空に天の川がくっきりと眺められ、昼でも地平線が眺望できるような環境で生徒たちは数年間、社会の喧騒から離れて自分について広く、深く、そして真剣に考える機会を与えられるといっていいのではないでしょうか。

そのような環境に我慢は必要ないと思います。もし、我慢が必要であれば、その生徒は学校を去ることになりましょう。

学校訪問でその環境に大きなインパクトを受けるのは、生徒本人よりも彼らの親です。それはあたかも探していた学校があったという表現なのかもしれません。


日曜コラム 一通の葉書-感動の力2019-06-16

今週末は千葉県の君津市にいます
息子たちの養蜂事業の応援に来ています
次男が養蜂事業を始めて6年が過ぎました
20代で養蜂を始めたことでNHK、「人生デザインU-29」という番組に
取り上げられ、2015年11月30日に初回、そして翌年9月に再度放送されました
https://www.nhk.or.jp/u29design/archives/15022/
あれから4年半ほど経ち、当時15万匹と紹介された
息子のワーキングパートナーである蜜蜂も今はおおよそ180万匹ほどに増え、
はちみつの生産量も当時の10倍ほどになっています
昨年の夏から長男も養蜂事業に参加して、U-29で取り上げられた時と比べると
作業状況、環境も変化しつつあります

しかしながら、今の時代、第一次産業で大の男2人が
食べていくことは決して簡単なことではありません
私と家内は彼らの経済的自立支援のために年に数回君津を訪れます

今回の訪問、私は彼のもとに届いた一通の葉書にとても感動しています

感動した理由は、葉書の主が息子の生き方を誉めてくれたことによります
蜜蜂と共存することの覚悟と愛情
商売上手ではないが淡々としたイベントなどでの販売活動と自己表現
息子の親に対するリスペクト(私も家内も少しだけテレビに出ました)
そして、その方の大いなる希望表現、「あなたのはちみつは日本一に成長します」

息子は当然この葉書を何度も何度も読み返したことでしょう
当時は、君津の田舎に一人住まいですから、確かに蜜蜂は彼のかけがえのない
パートナーだったのだと思います
そして、彼らとの共同事業を成功させないことには、1か月程度しか寿命のない
働き蜂に申し訳ないと彼は真剣に思ったことでしょう

テレビ番組を通じてですが、生き方を誉めていただいた息子は幸せです
私自身もそのようにありたいと心から思います
なぜならば、生き方というのは、あくまでも自分が作っていくもので、
人によって決められることではないと思うからです

私は15行の葉書のメッセージに文学を感じました
そして、息子たちの人生もまた、蜜蜂と共に作る文学であってほしいと思います
文学は生きていくための元気と勇気を与えてくれるものと信じます
そして、文学はそれを発信する人と受けるひとに
共有される生きる力を与えてくれます
その感動に支えられている人生は素晴らしいと思います