Rothesay Netherwood School, カナダ、NB州訪問2017-04-28

この学校のあるカナダのニューブランズウィック州は、アメリカの東海岸、ニューイングランド地方よりも更に1時間時計を進める東にあります。日本とは昼と夜が真逆になる経度にあたります。緯度は、47.57°だそうで、これは日本の最北端の択捉島よりもさらに2度ほど北になります。地球儀でみると、日本の反対側、随分と日本から離れるだけでなく、寒く北極に近いところに来ました。このような地域にも100年以上の歴史のある誇り高きボーディングスクールは存在します。

下記この学校の基本情報です。

Rothesay Netherwood School
総生徒数:272人(寮生人142、通学生130人)
学年:6年生~12年生
留学生(寮生)受け入れ学年:6年生~12年生
創立年:1877年
全校生徒に占める留学生の割合:20%(12か国)
現在の日本人生徒数:0名(2017年9月に3名入学予定)

この学校に着いたのは10時少し前、アドミッションの総責任者であるPatrick Nobbsさんが出迎えてくれました。彼の留学生への出願に関するコメントです。

「留学生の出願に際しては、TOEFL、TOEFLJuniorなど英語力を示す試験のスコアの提出は必要ありません。ESLクラスが留学生の英語力不足を補います。学校を訪問してくれた留学生には、私たちの生徒が学校施設を案内するだけでなく、クラスにもその生徒と一緒に参加してもらいます。留学生が参加したクラスの先生からの留学生の印象も入試考査の重要な対象になります。」

10時から始まった学校訪問が終了したのは、結局14時頃でした。私が同行した留学生志願者は、授業参加、学校施設見学、そしてカフェテリアでの昼食をこの学校の現役12年生のツアーガイドと共に過ごしました。通常の学校訪問の施設見学の倍の時間です。最後にNobbsさんとのインタビューで、学校訪問というよりも、一日入学体験を終えました。

今回同行した生徒と私は別メニューでした。Nobbsさんの案内で私は学校施設の見学行い、さらには、Saint JohnとRothesay(ラッセイと発音します)の町を彼に車でガイドしていただきました。
週末に生徒が行けるショッピングモールやスーパーマーケット、そして住宅街など学校とかかわりのある施設や建物などを細かく教えてもらいました。

日本では見ることのできない地平線をここカナダのニューブランズウィック州では、普通に見ることができます。学校のある佇まいも、この地を流れる海のような巨大なケネベカシス川を見下ろす高級住宅街の地域です。古いレンガ造りの建物が200エーカー(東京ドーム17倍ほど)の広々とした丘に点在していて、地域の治安の良さを肌で感じることができます。

この学校では、IBプログラムを採用していて、すべての11年生、12年生はIBカリキュラムに沿って科目の履修が行われるそうです。
IBプログラムは、カナダの中等教育基準よりも高い学力を要求されますが、IBをすべて終了できなくてもこの学校から修了証書は授与されるそうです。

この学校のある地域に北米の北の果てというイメージを持っていたのですが、Saint Johnという町にはカナダの大企業として知られるアーヴィング社の本社のある町であり、アメリカメイン州の国際空港のあるポートランドよりも規模の大きな町です。

治安面、教育の質、学校私設の充実さなどの点で、この学校は優良の評価に値する学校と言えます。

Bishop’s College School, カナダ、ケベック州訪問2017-04-27

カナダ第二の都市、ケベック州モントリオールから車で二時間あまり、シャーブルックにあるBishop’s College Schoolを訪問しました。基本情報は下記のとおりです。

Bishop’s College School
総生徒数:260人(寮生人196、通学生64人)
学年:7年生~12年生
留学生(寮生)受け入れ学年:7年生~12年生
創立年:1836年
全校生徒に占める留学生の割合:40%
現在の日本人生徒数:0名

この学校、生徒全体に占める留学生の割合が40%と北米ボーディングスクールの平均よりも多いのですが、38か国から生徒がこの学校に留学しています。
100名あまりの留学生数ですが、一国に偏ることなくバランスよく留学生を受け入れています。現在日本国籍の留学生はゼロですから、日本からの志願者は歓迎されるでしょう。

入学に際しては、TOEFL、TOEFLJuniorのスコアは要求されませんが、数学力、英語力を確認するための2時間あまりの試験を受けることが必須となります。もちろんインタビューも必ず行われます。留学生志願者で、学校訪問ができない生徒については、スカイプインタビューでも構いません。
TABSの共通願書でも出願も可能で、推薦状は1通のみの提出となります。

この学校での公用語は英語ですが、ケベック州ではフランス語を話す人が66%、英語が16%、その他の言語が18%となっているそうです。確かに、モントリオール・ピエール・エリオット・トルドー国際空港からこの学校へ向かうリムジンから流れるラジオはフランス語でした。
Bishop’s College Schoolでは、留学生もフランス語の履修は必須ですが、初級から始められるので、このクラスは、ケベック州での生活の必然からそのようになっていると思います。

年間の授業料は下記のとおりですが、この数字はアメリカボーディングスクールとほぼ同じと言えますが、換算レートはアメリカドルの7割程度ですので、円による支払い額は、カナダのボーディングスクールのほうが、親の費用負担は軽減されます。

授業料(食費、生活費を含む)  60,700ドル
入学金(初年度のみ) 4,000ドル
入学時預かり金(卒業時に返還) 2,500ドル
制服代(おおよそ) 1,200ドル

この学校の寄付金の総額は、TABS、ボーディングスクールレビューからの情報によると21ミリオンドルとなっています。学校規模から考えると17億円という寄付金のプール額はとても多いと思います。
寄付は一般的に、学校を卒業した生徒によることが多いので、この学校の実績の一端を表しているように思います。

今年の9月に向けて、7年生から10年生までの寮生募集は行われています。

勤勉な日本人 於シカゴオヘア国際空港2017-04-26

シカゴ、オヘア国際空港、乗り継ぎ待ちでラウンジにいます。
目の前のテーブルで日本人の二人組が真剣な眼差しでパソコンを打っています。
多国籍では世界でも屈指のオヘア国際空港ですが、
この二人は周囲の人々とは違い、パソコンに集中しています。

勝手に大きな声でワインを飲みながらイヤホンをつけてIT電話をする人、
バーラウンジでカクテルを飲む人たち、
テーブルで談笑するカップル、
フードバーでスープ、パスタ、ハム、チーズ、パンなどを
思い思いに盛り付ける人たち、
外に向かった設えたストールチェアに腰かけて、大小の飛行機の離着陸を
眺める人、そして外の光景とは無関係にスマホを眺める人たち、
いろいろな人がいるのですが、目の前の日本人二人組は、
怖いほどの眼差しでパソコン入力とスマホに集中しています。

この二人を見ていると、ニュージーランド在住、
ドイツ人で日本の文が化大好なESLの先生が私に語ったことを思い出します。

「日本という風土もその文化も大好き、でも私は日本の会社で仕事はしない。入社すると同時にパソコンと携帯電話を支給されて、会社に忠誠を尽くす日本人には到底なれない。」

そうでしょうね。日本の文化をこよなく愛し、京都に住み、
寺社仏閣めぐりをしても、日本人になるというのは、まったく別のことですね。
それもまた、diversity(多様性)として、尊重したいと思います。
とにかく、日本を愛してくれる外国人がいることは、
日本人として嬉しく思いますし、日本文化を誇り高く思います。

さて、この二人組、ひとめで日本人とわかります。
とにかく、仕事熱心であり、それにいささかの疑いも持たない。
彼らのようないわゆるサラリーマンが戦後の日本を作ってきたし、
これからもきっと日本を支えていくのだろうなと思います。

こうして書いている間も彼らの視線はパソコンとスマホだけです。
あと40分ほどで搭乗ゲートに向かうのですが、彼らの一人が、
席を立って、こちらに来て、テーブル中央にあるコンセントを指して、
「これ、どうやって出しました?」と尋ねられました。
-はじめから出てました。
と答えました。

同じ日本人、言葉は交わさなくても認識できるのですね。

日本人は、やっぱり勤勉が美しく、誠実に生きるべきなのだと思います。
そして、これからの世代には、それに加えて、しっかり自己主張をして、
自らを相手に認めさせることもぜひ身に着けてほしいと思います。

そろそろ、モントリオール行き、AC7596便のゲートに向かいます。

#2  カナダのボーディングスクールについて2017-04-25

<昨日のブログに続きます>
カナダのボーディングスクールをより詳しく見ていきたいと思います。カナダ各州のTABS加盟のボーディングスクール数を下記に示します。

ブリティッシュコロンビア  6
アルバータ 0
サスカチュワン 0
マニトバ 2
オンタリオ 11
ケベック 2
ニューブランズウィック 1
ノバスコシア 0

この数字はTABS加盟のボーディングスクールですから、加盟していないボーディングスクールを加算すれば1割程度は増えると思います。いずれにしてもカナダの主要なボーディングスクールの数はアメリカと比較すると多くはありません。

年間授業料はCanadaドルで6万ドル程度ですから、アメリカのボーディングスクールと現地通貨額という点ではほぼ同じですが、為替のレートがアメリカドルとカナダドルでは、20円~30円ほど違うため、アメリカのボーディングスクールのほうがカナダの学校よりも日本円額では2-3割高くなります。

昨日のブログでも述べましたが、カナダのボーディングスクールはアメリカのそれと比べて入学難易度が高くはありません。具体的には、アメリカのランク5、ランク4に相当する学校がなく、ランク3レベルのESLクラスがあるかあるいはESLサポートのある学校となります。
注意すべきは、ESLがアメリカのレベル3の学校のようには、インフラ整備されていないことが多いので、初年度のクラスからネイティブスピーカーと一緒に留学生も行われることが多く、それ故に英語力のない生徒の受け入れに関しては、1学年を下げることが必須条件になる場合があります。
受け入れに際しては、ボーディングスクールはすべて契約書が交わされますので、そこに記載されている学年を再確認して、入学手続きをしてから、学年が違うというトラブルは、絶対に避けなければいけません。

アメリカのボーディングスクールでは当たり前になっているオンラインによる健康関連の情報登録、マグナスヘルスは、カナダのボーディングスクールではまだ普及していないようですが、あと数年もすればオンタリオ州にあるボーディングスクールなどは導入されることになるでしょう

オンラインによる入学登録やFlywireなどの支払いシステムもマグナスヘルスと同じようにおそらく5年以内に導入されることになると思います。
つづく

#1 カナダのボーディングスクールについて2017-04-24

アメリカ同様、カナダのボーディングスクールも8割程度のTABS加盟校が東海岸地方にあります。アメリカと比較すると、カナダのボーディングスクールは全般的に入学難易度が低く、TOEFLスコアを要求する学校も多くはありません。アメリカのTABS加盟のボーディングスクールが数学、英語、カウンセラーあるいは学校管理者からの推薦状の提出を必須としているのに対して、カナダの学校は必ずしもその三者からの推薦状の提出が必要ということではありません。

インタビューはアメリカのボーディングスクール同様、入試のプロセスには必須項目であり、その質問の内容や一対一のインタビュー形式はアメリカの学校と全く同じです。
募集の時期ですが、アメリカのボーディングスクールが1月で出願を締め切り3月上旬に合格発表を行うのに対して、カナダのボーディングスクールは、おおよそがローリング方式、すなわち、提出すべき書類が揃えば、2-3週間で合否を発表します。

入学の時期も9月だけでなく、1月、あるいは3月の春休み明けなど1学年間で複数回の入学を特に留学生には認めるケースも珍しくありません。これは、留学生の学校生活初年度、通常の授業についていけるだけの英語力をつけることに専念するための例外的措置といえます。

年に4-5回のロングウィークエンド(金曜日と月曜日を休みにする通常よりもの休みの多い週末)で、寮が閉じる時のホームステイの手配も学校が自主的に世話をしてくるのが通常で、留学生の面倒は良く見てくれます。

カナダのボーディングスクールの主たる生徒は、カナダ人ですが、外国人構成はアメリカ同様にアジア系の生徒が中心で、その他、ヨーロッパ、メキシコ、ロシア、そしてアフリカからも留学生がやってきます。

進学先は、カナダの大学が一番多く、その次にアメリカの大学となっています。従って、日本からの留学生がカナダのボーディングスクールを卒業して、アメリカの大学に進学するためには、かなり自主的に学校を選択し、それらの学校を訪問するなどする行動力が必要となるでしょう。

今週は、カナダのボーディングスクール、3校を訪問します。