#5 Cardigan Mountain School 卒業式でのスピーチ2017-10-16



<土曜日のブログに続きます>
ロバーツさんのスピーチも最後に近づきました。
今日の2つのパラグラフは新たな学校生活に関して、
具体的なアドバイスです。

ボーディングスクールを年に10回程度訪問する私にとって、
見慣れた光景が鮮明に心の中に浮かんできます。
驚いたことに、ロバーツさんのアドバイスは、多くのボーディングスクールで
すでに実践されています。私は将にその目撃者です!

When you get to your new school, walk up and introduce yourself to the person who is raking the leaves, shoveling the snow or emptying the trash. Learn their name and call them by their name during your time at the school. Another piece of advice: When you pass by people you don’t recognize on the walks, smile, look them in the eye and say hello. The worst thing that will happen is that you will become known as the young man who smiles and says hello, and that is not a bad thing to start with.
You’ve been at a school with just boys. Most of you will be going to a school with girls. I have no advice for you.
-ボーディングスクール生活でのとても身近なアドバイスです。
ぜひ、これからボーディングスクールに入学する留学生の皆さんにも
参考にしてください。
私のようないわばストレンジャーに対しても、
多くのボーディングスクールの生徒はニコッとしてHelloと挨拶をします。
私も笑顔で負けてはならないと、相手の目を見て、
満面の笑みで返礼をします。
時々、俯き加減で通り過ぎていく生徒もいますが、おそらく試験の結果か
宿題の出来がわるく、虫の居所が悪かった不幸な生徒なのでしょう。
そこには、10代の若者たちの生身の生活があると言っていいと思います。

新たな学校に着いたら、木の葉を集めている人や、雪かきをしている人、
あるいはごみ集めをしている人に歩み寄り自校紹介をしなさい。
彼らの名前を憶えて、学校にいる間は、その名で挨拶するのです。
もし学内で見知らぬ人に会ったら、
目を合わせて「こんにちは(Hello)」と言うのです。
あなたはそうすることで、笑顔でこんにちはと挨拶する若者と
酷評されることになろうが、それは学校生活の始めるにあたり
「悪い」ことではあるまい。

君たちは男子校にいたわけだが、多くは共学校に行く。
それに対するアドバスはありません。

#2 Cardigan Mountain School 卒業式でのスピーチ2017-10-12

<昨日のブログに続きます>
アメリカ最高裁判所長官、ジョン・ロバーツ氏、
Cardigan Mountain Schoolの卒業式でのスピーチ、昨日の続きです。

導入部分-その2
Now when somebody asks me how the remarks at Cardigan went, I will be able to say they were interrupted by applause. Congratulations, class of 2017. You’ve reached an important milestone. An important stage of your life is behind you. I’m sorry to be the one to tell you it is the easiest stage of your life, but it is in the books. While you’ve been at Cardigan, you have all been a part of an important international community as well. And I think that needs to be particularly recognized.

Now around the country today at colleges, high schools, middle schools, commencement speakers are standing before impatient graduates. And they are almost always saying the same things. They will say that today is a commencement exercise. ‘It is a beginning, not an end. You should look forward.’ And I think that is true enough, however, I think if you’re going to look forward to figure out where you’re going, it’s good to know where you’ve been and to look back as well. And I think if you look back to your first afternoon here at Cardigan, perhaps you will recall that you were lonely. Perhaps you will recall that you were a little scared, a little anxious. And now look at you. You are surrounded by friends that you call brothers, and you are confident in facing the next step in your education.

今日の最初の段落(パラグラフ)の始まりが、アメリカ人特有の
ジョーク交じりで機知に富んだものとして興味深く感じます。
「カーディガンでのスピーチはどうだった」と聞かれたら、
「拍手喝采でもう大変だったよ」といきなり言ったうえで、
「2017年度生、卒業おめでとう」となります。
そして、カーディガンでの日々を忘れてはならないことを念押しします。
ロバーツさんは学校社会をinternational communityと表現しています。
多くの国からの生徒が集うということでしょうが、
私には、その中にあって、留学生にとってはアメリカ人生徒たちも個性豊かな
インターナショナルな生徒のように感じられます。

次のパラグラフでは、これからを考える時、「過去を忘れずに」ということが、
ロバーツさんの言わんとするところのように思えます。
入学初日、その午後は寂しさと怖さに圧倒され、
不安だったことを思いだしてほしい。
「その君が今、学友たちを『兄弟』と呼び、次の教育段階に
自信をもて進もうとしているのだ」という表現は、卒業生諸君の
納得を得るところと思います。
つづく

日曜コラム 新世代2017-09-24

先週開かれたアメリカ大学のコンサルタント、エージェント向け説明会、
出席者の顔ぶれに驚きました。

かれらはとにかく若いのです。

平均年齢はおおよそ30代半ばでしょう。
名刺交換をすると、相手方は私のことを知っていても、
私にとっては、30年前の留学の世界にワープしたような感覚です。

この催しを主催したのは、INTOという外資系大学進学専門の組織ですが、
その日本事務局代表の大塚さんは私よりも3年下です。
彼は、私たちが30代のころ、ボランティアで日本の留学の発展のために
活動していた時の同士仲間です。
その当時の指導的立場にあった人たちは、ほとんどの人が引退されました。
当時の仲間で、その活動を継続している人もいますが、おおよそが、
大塚さんのように、独自の組織あるいは会社経営者です。

新世代も旧世代も留学の世界で共通しているのは、異文化体験があり、
英語には堪能だということです。

Suffolk大学からの担当者が1時間あまり自校の留学生受け入れを
説明したのですが、若者たちはみな熱心に筆を走らせていました。
質問タイムでは、流暢な英語が聞こえてきます。
元気な若者たちを見ると、こちらも元気になります。

懇親会では、こちらからご挨拶をしなくても、若者たちは順繰りに
やってきていろいろと私に質問します。
おおよそが大学への留学をお世話している人たちで、
私は大塚さんからのご招待がなければ、この説明会には参加していません。
皆さん聞き上手でもあり、私は彼らの専門ではない
中等教育留学について専ら語るばかりです。

レセプション、セミナーのたぐいは、以前に比べて、参加頻度は
少なくなりました。
留学促進のボランティア活動もすでに私は独立を機に引退しました。

新世代のコンサルタント、カウンセラーには、
大学やその他の高等教育機関への留学だけでなく、
ぜひ、中等教育機関への留学にも取り組んでもらいたいと思います。
彼らの意思と熱意を持っていれば、それは十分に可能です。
失敗をおそれず、そこから学び、成功の歓びを生徒たちと共有し、
海外になるべく多く出て、新しい情報を得ることを怠らなければ、
留学の仕事は素晴らしい仕事です。

私がお世話した生徒の中からも、ぜひたくさんのコンサルタントが
育ってほしい、私は素直にそう思っています。


ボーディングスクール、年間の休みについて2017-08-21

9月上旬からアメリカの教育機関は新学期を迎え、翌年6月上旬に終了します。寮生を中心として運営される中学、高校ボーディングスクールはこの間に寮が閉じる期間が3回あります。

1回目は11月最後の週にある感謝祭(Thanksgiving)休暇です。1週間から10日ほど休みになり、寮生は学校に滞在できません。この期間、留学生は帰国、ホームステイ、英語研修機関のいずれかを選択します。
ホームステイは学校が手配はしてくれることはまれなので、それまでに友達を作り、あるいは学校の広報掲示板などを利用して、ホームステイをさせてくれる現地家族を自力で探さなければいけません。
自分を担当してくれるアドバイザーの先生やメンター(生徒のアドバイザー)にも相談して、ホームステイ探しを手伝ってもらうようにしましょう。

英語研修機関は、代表的なものにボストン郊外のLexington Prep. Schoolがありますが、受け入れ可能人数は50名に満たないので、早めの予約が必要です。帰国のためのフライトも国内線、国際線ともにこの時期は大変混みますから、なるべく早めにブッキングをする必要があります。

冬休みは、アメリカの場合、クリスマスを中心にその前後1週間ほどが休みになります。日本のようにお正月を祝う習慣はありませんから、ボーディングスクールでは正月、三が日に後期授業が始まることも多くあります。

冬休みはほとんどの留学生が帰国します。

国際線のブッキングをなるべく早めに行うために、学校の終了日を確認します。多くのボーディングスクールが午後に終わるので、その日の国際線のフライトには間に合いません。
ボーディングスクールでは、終了日に留学生が帰国することを許可する学校と、その日は学校に滞在させ翌日に帰国をさせる学校があります。いずれかは、アドミッションオフィスに尋ねれば答えてくれます。

春休みは、3週間ほどが標準です。この期間は、学校主催によるオプション旅行を実施するボーディングスクールも多くあります。アジア、アフリカ、中南米の発展途上国に行き、ボランティア活動をしたり、世界の文化遺産などを訪問したりします。その申込は年明けくらいに親に通知されます。
学校主催の旅行以外の選択肢は、感謝祭での選択肢と同様になります。

あと2週間ほどで、今年の新学年が北米で始まります。

#3 学校規則の運用-ボーディングスクール2017-08-04

<昨日のブログに続きます>
ボーディングスクールでは、喫煙は厳重に取り締まられます。風紀の問題であると同時に火の不始末による火災の危険性があるからです。
飲酒についても、未成年者の常習性についての懸念から、たとえそれが好奇心によるものであっても許されることはありません。ドラッグ使用に関してももちろん同様です。

寮生活という学校環境はそこで生活する生徒の安全性と公平な学習機会を生み出すために規則の運用に関しては、日本の学校とは大きく異なると言えます。

通いの学校がほとんどである日本は、学校から出てしまえば、生徒を管理することはできません。ボーディングスクールは、ウィークデーは24時間、生徒は学校の管理下にありますから、飲酒、喫煙、ドラッグ使用については、厳格にならざるを得ないと思います。

暴力についても、生徒同士の喧嘩程度では、日本では学校を退学になるようなことはないかもしれませんが、ボーディングスクールでは、暴力は許されないことです。どんな状況でも、腕力に訴えるようなことがあってはならないのが、ボーディングスクールの学校規則の根本にあると思います。

前日のブログでも述べましたが、ネット使用が不可欠であるボーディングスクールにおいては、その使用規定も日本では考えられない程、厳密に規定されていると言っていいと思います。不適切なサイトへのアクセスや、ダウンロードは厳禁です。

日常の授業でのネットの利用が進んでいるボーディングスクールでは、親への連絡事項は、おおよそ紙によるものはなくなりました。オンラインあるいは、電子メ―ルでの連絡がすべてで、郵送によるものはなくなりました。もちろん、Student Handbookも生徒の学校サイト内の固有アカウントにあるリソース(情報源)にあるものを閲覧し、必要であればプリントアウトするようになっています。

学校規則の根本は、その創立以来変わってはいないと思いますが、IT進むことによって情報が伝わるスピードが格段に速くなりました。その管理や伝達の方法などにおける生徒と保護者、そして学校の責任、義務といった問題はこれからボーディングスクールが取り組むべき課題が多くあるのではないかと思います。