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#2 ボーディングスクールの面接について2018-10-16

<日曜コラムに続きます>
アメリカ、東海岸地方のボーディングスクール訪問をしながら、
面接の要点について述べています。

アメリカの東海岸地方、特にマサチューセッツ州、コネチカット州
ボーディングスクールが50校以上あります。
TABS加盟の200校あまりの学校のうち、アメリカの州のなかでは、
決大きな法ではないこの2州に1/4のボーディングスクールがあるのです。
もちろん、それらの学校の入学難易度は異なるわけですが、
今回は、ESLのない学校、私のランキングでいうとランク4にあたる学校での
面接要領について述べています。

一般的には、訪問先の学校の基本情報を学び、ウェブにある学校データから
その特徴を理解して、それを自分の志望の動機と結びつけて述べるのが、
面接の基本でしょうが、それがボーディングスクールの面接に
当てはまらないことは、前回の日曜コラムで述べました。

学校との相性を大切にする、アドミッションスタッフとの会話が成り立つ、
話に盛り上がりがある、自然な自己表現などは、前回のブログでの繰り返しです。

面接の結論として、志願者が一番気になること、
すなわち合否についてその可能性を確認するという作業に入ります。
日本式の面接においては、合格の可能性を問うことは、論外ですが、
コミュニケーションを重んじるボーディングスクールにおいては、
「私は合格できるでしょうか」ということに結びつくような質問は可能です。

「学力、英語力、社会性、リーダーシップ、得意分野など、述べましたが、卒業までにより追求するべき要素はどのようなことでしょうか。」
「私の英語力(TOEFLスコア)、学力(SSATスコア)は貴学が求める基準と比較するといかがでしょうか。」
など、本来ならアドミッションスタッフが質問すべきところを、面接の会話の流れから考えて、質問します。

アドミッションスタッフは丁寧に志願者が
伸ばすべき点について語ってくれるとこでしょう。
それが来年の1月末くらいまでに達成できるかどうか、
志願者がその学校への入学を強く希望するなら、結果を出して、面接を担当した
アドミッションスタッフに報告することは、もちろん可能なのです。

ボーディングスクールの面接におけるコミュニケーション、
そのあり方にこのブログの読者の皆さんがより興味を持ってくれれば幸いです。

日曜コラム ボーディングスクールの面接について2018-10-14

ボーディングスクールの面接に臨んで、
大切なことを学校管理者の人たちに尋ねました。

現在、アメリカ東海岸地方を飛行機と車を使っての学校訪問の最中ですが、
行く先々の学校で校長先生やアドミッションスタッフに面接要領を尋ねることは、
コンサルタントとしての私の大切な仕事でもあります。

中学レベルのジュニアボーディングスクールでのインタビューと
高校としてのボーディングスクールのインタビューでは、当然のことながら
求められる英語力、知識、表現力などが異なります。
今回は、私のボーディングスクールランキング4、ESLのない学校での
面接を基本に考えてみたいと思います。

具体的な質問事項を列挙して、それに対する受け答えを暗記するようなことは、
ランク4の学校においては、有効ではありません。
学校が求めているのは、出願者の知識や英語力の程度ではなく、
出願者と学校の相性、マッチングです。
そこを見極めることが、お互いの目標達成のために最も必要な要素となります。

では、相性がいいということは、
面接においてどのような形でもたらされるのでしょうか。

あるジュニアボーディングスクールの中学部門、
責任者の先生は学校の理念(ミッションステートメント)
が自分のボーディングスクールのあるべき姿と
共通しているかを学ぶことが重要であると言います。

いずれのボーディングスクールも理念としているのは、
人間としての誠実さ、勤勉さ、チャレンジの精神、
不屈の努力といった極めて精神的、観念的なものです。
もちろん、このような理念は、試験で計ることも、
点数化することも不可能であると思います。
それ故に、志願者にとっては、自分の得意な分野でその理念をいかに達成し、
不得意な分野をどのようにして解消していくかを説明することが面接では、
求められると思います。

そのためにそれぞれの学校理念に対する解釈、そして
活用のための思考回路とその表明を、アドミションスタッフは聞きたいのです。

ボーディングスクールスタッフは、決して模範回答を期待していません。
回答に込められた一人ひとりの志願者の情熱や意欲を見ています。
そのために面接は、「楽しい会話」でなければなりません。
自分を解ってもらうことが、どれほど喜ばしいか、よどみなく言葉が流れるかを
アドミッションスタッフは期待しています。
つづく

♯2 教育の多様性-於ペンシルバニア州2018-10-11

日本では、日常における生活の価値観や基本習慣などは、初等、
中等教育のなかに組み込まれているとはいえないと思います。
それは、家庭教育のなかで培われるべきで、
学校としての機能と役割の範疇にはないように思います。

ボーディングスクールの教育においては、
学校生活の基本姿勢はとても重視されています。
尊敬、誠実、正直、挑戦、好奇心など、文字通りボーディングスクールの
教育の根幹をなすものと言えます。

先生に対する不敬な態度や発言は、一度は注意で済まされても、
2度目は、謹慎や停学を含む処罰の対象となります。
作文、課題のコピーペーストもボーディングスクールではもちろん許されません。
このような教育の基本姿勢が100年以上に渡って遵守されています。
その伝統がボーディングスクールのレガシーとして、親の卒業校への子の入学が
優遇されるのではないでしょうか。

単に入学にふさわしい学力の持ち主というよりも、
価値観こそが、親から子に継承されるべき
ボーディングスクールの徽章だと私は確信しています。

さて、教育の多様性については、ボーディングスクール教育を考える時、
必須概念として欠かせませんが、果たして、日本の教育の多様性については
これからどのような見通しがあるのでしょうか。

アメリカ、ボーディングスクールに比べて、日本の教育の多様化が
目覚ましく発展しないのは、そもそもその必要性や危機感について、
教育を受ける側も与える側もそれほどまでに感じていない
という現実があるからではないでしょうか。
個人よりも団体を重んじ、その組織の意のままに生きるという
価値観は、グローバル化の影響で変化しつつあるとはいえ、
初等、中等教育の世界にまで大きな影響を及ぼすには至っていません。
その一方で、多くの人たちが、日本の将来に対して、
楽観視よりもむしろ悲観視しているのが現状です。

教育の多様化を取り込む具体的な方法は、
個人が新たなことに挑戦することから始められると思います。
その挑戦は、ただひたすら暗記する教育的挑戦ではなく、むしろ
暗記や記憶に頼らない考える教育への挑戦であるべきではなかいと思います。
そのために10代のなるべく早い時期に異文化を単身でまとまった期間、
経験することが、それぞれの人の将来の大きな鍵を握ると私は信じています。

ボーディングスクールへの旅が続いています。
アメリカ、東海岸地方も朝晩、めっきり寒くなりました。
吐く息が白くなる日もすぐやって来るでしょう。


日曜コラム 於シカゴオヘア国際空港2018-10-07

10月はボーディングスクール学校訪問に最適な時期です。
これからの学校訪問に備えて、少しばかり早めにアメリカ入りして、
今、シカゴオヘア空港の国内線ラウンジにいます。

この空港での入国審査は、電子化によって著しく改善され、
導入前の気の遠くなるような審査待ち時間は解消されました。
週末でシカゴ空港へのフライトが大混雑する時間であっても、
30台をこえる入管登録機により、待ち時間は殆どありません。
日本語での対応も可能なので、英語力にかかわりなく、入管手続きは
問題なく行えるといえます。

シカゴ国際空港は、恒常的に空港改善のため工事が行われています。

今回は、国際線到着ターミナル5と国内線移動のためのモノレールが停止され、
移動はすべてシャトルバスでした。
日本であれば、「お客様には、大変ご不便をおかけして申し訳ございません」
というようなアナウンスがうるさいほどに流れるところですが、
アメリカでは、そのようなアナウンスは一切ありません。

彼らには、そもそも「申し訳ない」という発想がないのだと思います。
改善のための不便は当然のことで、一時の不便は、
未来の発展のための必然と発想するのでしょうか。

詫びの言葉を連呼されるよりも、現場対応がしっかりしていれば、
ユーザー側としては、文句はありません。

シカゴ国際空港の国内線ターミナルは1,2,3です。
私はUAをいつも利用するので、1に移動します。
午後のUAラウンジは、驚いたことにスキヤキ鍋が用意されていました。
食にも改善が見られると思いきや、残念ながらその味は期待外れでした。
サラダ類は生野菜そのものですから、いいのですが、
調理が加わると、日本的テイストはアメリカではすべからく期待できません。

勝手な想像ですが、アメリカでは国の創立から発展のなかで、
食に対する繊細な配慮に意識を集中している時間が無かったのでしょう。

食は期待できませんが、施設や設備の改善、
進展はいつも感心させられるのが、アメリカという国です。
それは、ボーディングスクールにも当てはまります。
進行中の工事現場のないボーディングスクールは稀なのです。
寮、学習棟、スポーツ施設など、必ずどこかで工事が行われています。

さて、今回の学校訪問、2週間の長きに及びますが、
そのハイライトをブログで述べたいと思いつつ、国内線の飛行機に搭乗します。

♯3 ジュニアボーディングスクール―学校選定の要素2018-10-04

下記のリストを掲載するのも3度目になります。
今週火曜日のブログに続き、ジュニアボーディングスクールの学校選定について述べます。リストの数字の読み方は、火曜日のブログをご参照ください。

★Cardigan Mountain School(6~9:200/225)
★Eaglebrook School(6~9:205/256)
★Fessenden School (5~9:105/528、注:通い生徒幼~9)
★Hillside School (4~9: 102/160、注:通い生徒幼~9)
 
Fay School(7~9:148/466、注:通い生徒は幼~9)
Rectory School(6~9:246/148、注:通い生徒は幼~9)
Rumsey Hall School (5~9:139/335 、注:通い生徒幼~9)
Indian Mountain School (6~9: 82/239:注通い生徒幼~9)
Bement School (3~9:43/219、注通い生徒幼~9)
North Country School (4~9:48/68、注:通い生徒4~9)

英語圏全般に言えることかもしれませんが、彼らの学校選定の基準は、本人および本人をサポートする人々、すなわち家族や親族の人たちの学校へ印象によるところが一番です。

それ故に、私が学校訪問を重視することもすでに述べました。

彼らが思うのは、「学校に子どもを教育してもらうというよりも、家族の教育方針にどの学校が一番近いかという感覚」ではないかと思います。日本的に言えば、感覚はあてにならないが、データは客観的であり、信頼できるということになるのかもしれません。しかし、主人公は、あくまでも生徒そのものであり、彼らが生き生きと学校生活を楽しめなければ、データは情報としての価値がありません。

あるジュニアボーディングスクールのアドミッションスタッフが、日本人生徒の高校進学と大学入学についてとても興味深い話をしてくれました。
その生徒は、ジュニアボーディングスクールから高校に進学するときに、あえて点スクールズを避けて、英語力および学力に余裕を持って臨めるボーディングスクールを選択したそうです。そこでの学校生活は、ジュニアボーディングスクールに引き続き楽しめるものであったので、結果的にアイビーリーグ大学に入学することができたというのです。
アドミションスタッフが強調するのは、もしその生徒が無理して学力的に難易度の高いトップスクールに行ったとすれば、そこでの無理のある学校生活のために、アイビーリーグ入学は到底望めなかったであろうということです。

もちろん、その生徒の人生は、実質的に始まってはいません。社会に出てからが本当の人生の始まりです。しかし、無理のない、いわばポジティブに彩られたそれまでの学校生活から、その生徒が学びうる人生は学業のみならず、とても大きいものではないでしょうか。

データを重んじる日本式の学校評価に加えて、実際に学校を訪問し、家族の感覚を学校選定に活かすことは、留学する本人の将来を明るく照らす一つの手がかりになると思います。