日曜コラム 雪のボストンにて2018-04-08

金曜日に最後の目的地ボストンに着きました。
20℃を超え、お花見真っ盛りの日本から、真冬に逆戻りしました。
幸いにも午前中の学校訪問は、強い風がふいたもの晴れていました。
これで6校の学校訪問を終えて一安心して、ボストンの中心地、
ガバメントセンター駅からブルー路線の地下鉄で空港まで戻り、
そこからシャトルでホテルに戻りました。

金曜日の昼、お客さんが一人もいない閑散としたホテルのレストランで
食事をして、ロビーから外を見るとなんと雪が降っていました。
午前中、風が肌を刺すような冷たさだったのは、
寒波のせいだったのでしょう。

この雪、2時間以上降り続いています。積もってはいません。
天気予報では雨に変わるとのことでしたが、
今、部屋からそとを眺める限り、その勢いは衰えていません。

「なごり雪」にしては、寒すぎます。

ボストンはアメリカではとても古い歴史のある街です。
そして、世界的に有名な大学も複数あり、学術都市でもあります。
当然、歴史的な遺産もたくさんあるわけですが、
私は、自分の役割が終わるとさっさとホテルに引き上げ、
そこで机に向かいます。時には、部屋に入って数分もしないうちに
バタンキューと寝入ってしまうこともあります。

私にとっては、学校訪問がアメリカ文化を表す一つの尺度であり、
それらを訪問し、見て歩くことが、
そもそも自身の精神の「観光」にもなっています。

英語圏の学校をたくさん見て歩いて感じるのは、
第一に、日本の教育の在り方への疑問であり、
第二に、自分が貢献できることが何はであり、
第三に、それをどのようにして実行できるかということです。

今回の旅で不覚にも風邪をひきました。
残念ですが、3日目以降は、朝夕の運動はできなくなりました。
更には、右目も充血して、体調は良くありません。
それでも、滞りなく学校訪問を終えることができたことに感謝しています。
数百回も海外に出れば、当然のことながら風邪をひくこともあります。
そんなことで、ぐずぐず思い煩うことを私はよしとしません。

毎回の旅、主人公は生徒です。

今回同行したご家族は、お父さんと息子さんでした。
幸いにも、息子さんは留学歴2年なので英語には不自由しません。
外は雪ですが、二人ともボストン近代美術館でじっくりと
絵を眺めていることでしょう。
そして、学校で紹介してもらったボストン一の古いレストランで、
オイスターとロブスターを堪能していると思います。

同行した家族が喜ぶことが、私の学校訪問の主旨であり、哲学でもあります。
嬉しくなければ、勉強をする気にもなれません。
私はすべてのことを笑顔で始めたいといつでも思っています。

日曜コラム 卒業生の来訪2018-03-11

2011年からお世話して2014年に留学を終え、日本の大学を卒業して
社会に出る生徒が就職の挨拶に来てくれました。

とても久しぶりなので、オフィスに来るのが緊張すると
お母さんからメッセージがあったのですが、実際に本人に会ってみると、
彼女も私も緊張は全くありませんでした。

彼女の職場は病院で試験準備と実習とで
日本での学校生活はとても忙しかったそうです。
「合コンとかはどうだった」という私の興味本位の質問に
彼女は、「誘われるけれど、あまり興味はありません」とのことでした。
実習では、いろいろな現場の人たちと接したようで、
人間関係の難しさを実感したそうです。

留学4年間はいろいろなことがありました。
順風満帆ではなく、たくさんの困難や予期せぬできごとを
彼女は乗り越えました。そして帰国。
日本での学校生活も多忙を極め卒業を迎えました。
そのような彼女との雑談に時間はあっと今に過ぎていき、
とても短く感じられました。

彼女に将来の夢を尋ねました。

かなり具体的に返事が返ってきました。
「しっかりしてきたなあ・・・」と思います。
しかしながら、その生徒と初めて会った時から9年あまりを経た今でも、
すぐに時間をワープできたことが私たちに共通した嬉しさであったと思います。
同期生も含めて、再会を約束しました。
社会人一年生で東京在住ではないので、
この約束は実行できるかは定かではありません。
また、いろいろ話そうとうことの延長線上に再会があるわけで、
それはお互いの精神を維持することにおいては必要なのかもしれません。

留学時のご縁で、訪れてくれる人がいることをとても光栄に思います。
これからもそのようなご縁は大切にしていきたいと思います。

彼らがこれから入っていく社会はどのようになるのでしょう。
半世紀以上にわたり、彼らが経験する人生を思う時、
自身に残された時間をどのように有意義に使うかを真剣に考えます。
そして、留学する人、できる人の支援を誠心誠意行うことを
再確認させられる卒業生の来訪でした。

ボーディングスクールの入学難易度2018-03-10

ボーディングスクールの入学難易度を予測することは、日本の中学、高校の受験のようにはいきません。ランク4と5のESLのないボーディングスクールは100名から300名程度の受け入れ生徒数に対して、少なくても千数百の出願があります。テンスクールズのトップ校であるエクセターやアンドーバーの万単位の出願数は例外としてもその倍率は100を超すことも十分に考えられます。
人種のバランスを考える時、日本人出願者はアジアのなかでもかなり低いのでその分有利と言えますが、中国、韓国、ベトナムなどからの出願者はボーディングスクールをよく研究していて、準備周到な生徒も多いので、学力勝負の日本人留学生は近年、決して有利とはいえなくなっています。

ランク4,5のアメリカ人にとっても難関ボーディングスクールのみならず、ランク3のESL付きボーディングスクールもアジア人留学生が入学難易度を上げる傾向はこれからも続くと思われます。
一例をあげると、15年くらい前はESLが充実し、英語力のない留学生も受け入れていたニューヨーク州のトロイという古い町の丘の上にある女子校、Emma Willard Schoolは、今ではESLは廃止され、中国人志願者のTOEFLはおそらく100点を超えると思われます。中国の隆盛とこの学校の入学難易度の向上は同調しているように思います。

Emma Willard Schoolの入学難易度の向上がランク3の多くの学校に当てはまるわけではありませんが、ボーディングスクールが生き残りをかけて、国際マーケットを目指していることは間違えなく、これからランク3から4に昇格するボーディングスクールは、Emma Willard Schoolをお手本としていくことでしょう。

ESLクラスがあってもTOEFLを要求するボーディングスクールも多くなってきました。TOEFLは大学受験のために作られたアメリカ版英語試験ですが、その運用はボーディングスクールレベルまで確実に下がってきているといえるでしょう。インタビューをうまくこなすことで、TOEFL点数は10点くらい加算されると思いますが、バランスのとれた英語力を身に着けることは、ボーディングスクール入試においては必須です。

中学、高校時代のボーディングスクール留学は、理想的には入学の1年半前くらいからの準備をします。そして、学校の選定に関しては、自分の学力だけでなく、学校の立地条件や内容などが自分に合っているかどうかで第一志望校を決める、すなわち学校訪問を重視することをお勧めします。

休日コラム 年賀状2018-01-08

便利で合理的な現代にあっても年賀状を
交換するという習慣は継続されています。

年賀状の発行枚数と日本の社会との関係が知りたくなり調べてみました。

戦前にも年賀状の習慣はあったそうですが、ネットで調べると、
昭和24年(1949年)に約1億8千万枚刷られ、
そこから統計が始まっています。

日本経済の発展、人口の増加に伴い発行枚数は増加します。

戦後間もない日本の復興期に今の年賀状がつくられて、
その後、順調に右肩上がりに年賀状の発行枚数は増加し、
そのピークは平成15年(2004年)、約44億6千万枚です。
その年から発行枚数は徐々に少なくなり、2017年の当初発行枚数は、
約25億7千万枚になっています。

年賀状の発行枚数がピークになった平成15年には、
すでに電子メールが一般に普及していました。
新年の挨拶習慣が年賀状という紙媒体から電子メールに取って代わられた
わけではなさそうです。
これからはラインやその他の通信手段が年賀状の発行枚数を
圧迫するでしょうが、年賀状はこれからもなくなることはないと思います。

年賀状そのものは、おおよそが「印刷物化」していますが、
数行の手書きメッセージは、電子メールやラインでは到底表現できない
書き手と受け手の想いを創っていると思います。
年賀状の交換だけで10年以上も会っていない人でも、
今年こそはと思いつつ年を重ねてしまうのですが、
「いつか会おう」という意思が、年末年始にうまく重なる時にそれが
実現化するということもあります。

年賀状には関係なく、会いたければメールか電話をすればいいのですが、
その気安さとは何か違う年の瀬と年始の一枚の賀状にこめるメッセージは、
やはり残したいと思う人が多いのではないかと思います。

明日から出す年賀状は10円プラスになるそうですが、
松飾りも取れてまた忙しい日々が始まります。

賀状で保たれたご縁を実現化する年にしたいと思います。

ボーディングスクールの訪問について2018-01-06

ボーディングスクールへの訪問といえば、その学校への出願が前提となり施設見学と面接がセットになって2時間程度というのが標準ですが、施設見学のみの訪問も受け付けてくれます。
さすがに今の時期は出願締め切り(1月中旬~末)が迫っているために施設見学だけの訪問者に生徒のツアーガイドをつけることは難しい場合も多々ありますが、セルフツアーといって、訪問者自身とその家族が学校の地図を片手に施設を見学することはおおよそのボーディングスクールが歓迎してくれます。

ジュニアボーディングスクールへの志願者が2-3年後に進学する高校としてのボーディングスクールを見ることは、とても良い刺激になります。特に、テンスクールズなどを訪問することで、世界屈指の学校施設を目の当たりにできます。20面以上あるテニスコート、年間稼働している室内温水プール、アイススケートリンク、そして人工芝が鮮やかなフットボールコート、野球場、サッカー場、日本の映画館よりもきれいで音響設備も整ったシアター、スタンウェイのグランドピアノがいくつもある音楽関連の建物など、準大学ともいえる施設を見学するだけでも、そこで行われている受業の質の高さをはかり知ることができると思います。

訪問予約も施設見学だけであれば、オンライン入力をしなくても、電話だけで受け付けてくれる学校が沢山あります。電話が難しければ、アドミッションオフィスにメールでその旨を告げれば、訪問予約は簡単に取ることができます。

施設見学に要する時間は1時間もあれば十分です。セルフツアーで唯一見学できないのは、寮ですが、それ以外の施設は原則見学が可能です。

セルフツアーの利点として、生徒や先生に接することも可能であるということがあります。見学中、キャンパスを行く先生や生徒に話しかけることはもちろん可能です。あえて話しかけなくても、彼らを見るだけでも、学校がどのようなところかを想像することはできると思います。

日本からボーディングスクールへの訪問は簡単にはできません。特に、保護者の皆さんにとっては、海外の学校を見る機会はとても限定されますから、ジュニアボーディングスクールを訪問する際には、ぜひその次の学校への訪問もスケジュールに入れることをお勧めします。